【出羽守徒然記】 其之壱拾九


御晩で御座る、最上義光であるぞ。

季節を秋へと移し、だいぶ過ごしやすくなったと喜んでおったら、やはりやって参ったか、台風18号・・・。

此の時季になると、呼んでもおらぬのに、きまって勝手にのこのこと上り込んで来る、招かれざる客人じゃなぁ。

大自然には抗えぬと理解ってはおるが、今年は日ノ本中、もういやと言う程被害を被っておる、どうか穏やかに通過して欲しいものじゃ。

 

さて、今宵の日記は、先日、我が最上領に戻りて「最上三十三観音札所」の第二番札所を参拝して参った際の報告と参る。

「最上三十三観音札所」とその一番札所「鈴立山若松寺」については、以前の日記で記しておる故、何のことやらわからぬわ!と、言う方は其方を御参照下され。

此度、参拝して参ったのは

047「山寺千手院(やまでらせんじゅいん)」

立石寺根本中堂から700メートル程離れた場所に位置しており、創建の時期や由来については、これまでの幾多の災害等により、資料が乏しく明確にはされておらぬ様じゃが、御本尊は慈覚大師(円仁)の作となる木像の「千手観世音菩薩立像」との事であるから、根本中堂が創建された時期と近い頃であったと推察出来る。

御本尊は過去に火災で傷んでしまった為、現在は秘仏として安置されておるそうじゃ。

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代わりとして、現在は高さ約1mの「金色の千手観音立像」を祀ってあり、お堂についても、宝暦2年(1752)に再建されたものであるとの事。

代わりとは申せ、たいそうな御威光を放たれた千手観音様に御座り申した。

合掌・・・。

じつは、此方、千手院に入るには立石寺同様に街道から石段を登るのじゃが、その石段の途中に面白いものが御座る。

001石段の上から見下ろした構図じゃが、おわかりかな?

040なんと、「線路」!

しかも遮断機も御座らぬ!

此れは、ワシの領地と政宗の領地(山形ー仙台)間をつなぐJR仙山線の線路じゃ。

丁度、伊達領から最上領へと向かう鉄籠が走って来ました!

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一見、危険に思えるが、事故が起きた話も聞かぬ。これも千手観音様の御加護やもしれませんな。

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そして、此度、山寺を再訪致したのにはもうひとつ由が御座る。

それは

065「山寺宝物殿」

前回訪れた際には休館しており、残念ながら貴重なお宝の数々を拝見叶わなかったのじゃ。

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山寺宝物殿は。如法経所碑や木造伝教大師座像、木製曼陀羅懸仏など国の重要文化財、立石寺に関わる数々の寺宝を収蔵管理しておる。

慶長13年(1608年)、ワシの弟【楯岡光直】が、ワシの長寿を祈願して、立石寺根本中堂に鰐口(わにぐち)を寄進したのじゃが、その鰐口が現在、此方の宝物殿に収蔵展示されており、此度はそれを確認しに参ったのじゃ。

ん?

鰐口(わにぐち)とはなんぞや・・・とな?

百聞は一見にしかず、これじゃ

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この、上の方にぶら下がっておる丸くてゴンゴンするやつじゃ

皆、知っておるであろう?

この画像は山寺千手院のものじゃ、宝物殿内はお約束の撮影禁止、故に楯岡光直が寄贈した現物はここではお見せする事は出来ぬが、実に立派で見事な鰐口であった!

直径はゆうに1メートル以上、銅製の重厚な造りで、楯岡甲斐守と(※)山形出羽守の刻印がはっきりと見て取れ申した。(※当時は最上よりも、山形と名乗り、そう呼ばれる事が多かった)

この日は特別展示で「幽霊画展」も開かれておりました、どの画も筆が見事過ぎて悍ましさも恨めしさも倍返しで御座った・・・ガクブル。

 

目的を果たし、帰りは山寺街道のお蕎麦屋さんにて、芋煮と蕎麦をいただいて参りました。

080芋煮と言えば里芋を主にした山形の郷土料理、今時季の風物詩じゃ。

県内各地で行われる芋煮会、中でも我が最上領、山形市で行われる「日本一の芋煮会フェスティバル」は全国的にも有名で、 6mの大鍋に里芋3t、牛肉1.2t、コンニャク3,500枚、ネギ3,500本、 味付けの醤油700リットル、隠し味に日本酒50升、砂糖200kg 、 そして 水6tをぶち込んで作る超ど級の鍋祭りなのじゃ!

その調理過程は、料理をしていると言うよりは「美味しい土木工事」!

今年は残念ながらもう終わってしまいましたが(9月1日開催済)、毎年開催されておりますので、進撃する巨人でも食いきれないであろうこの大鍋の芋煮会を皆様にも是非一度体験して頂きたい。

この日いただいた芋煮は山ならではの山菜や筍などがたっぷりと入っておりました。

086置賜・米沢と同じ醤油味の芋煮なのじゃが、何か違和感が・・・

なんと「麩」が使われております、そして「豆腐」が入っておらぬ。

そうなのじゃ・・・、県内各地どこでも行う「芋煮」なのじゃが、地域によって、具材や味付けが違ったり致します。

置賜、村山地域は牛肉で醤油味、基本は一緒じゃが、米沢は豆腐が入るのが特徴的。

そして、ワシが上杉から取り返した日本海沿いの庄内地域となると、豚肉に味噌味とがらっと変わります、宮城県や福島県の一部も味噌味だと聞く。

所変われば「味」変わるじゃな!

其々の味で楽しむ「芋煮」は東北に住まう人々にとっては故郷の味、各々「食欲の秋」を堪能致しましょう!

 

さて、明日、9月16日の予定じゃ。

当初予定しておった上杉神社への出陣は、台風18号の影響により、悪天候が予想される為中止させていただく事となり申した。

代わりに久しぶりに我ら武将隊の詰所を開放致し申す。

なにやら楽しい企てを考えて、盛大に引き籠ろうという作戦じゃ。

お近くへお越しの際は雨宿りがてらお気軽にお立ち寄り下され。

 

今宵の日記にて紹介致した「山寺」、以前の日記でもお伝えしましたが、今年、平成25年は、「国指定重要文化財 立石寺根本中堂 御本尊薬師如来」が、50年に一度の御開帳、御披露目の年。

そして今年最後の御開帳が、来月、10月20日(日)(※特別御開扉)となっております。

此ののちは、50年待たなければ御本尊様を拝見致すこと叶いませぬ。

興味をお持ちの方はこの日を逃さず、御本尊薬師如来様にお会いし、御加護を頂いて下され。

 

其れ出羽、本日は此処迄!

さらばじゃっ!!

 

 

 

 

 

 

 

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【出羽守徒然記】 其之壱拾九 へのコメント

  1. ジャンボ鶴田

    明日は、山形新幹線が運休する確率が高いし、自分の車で来ると言っても、台風では、身の危険もありますので、楽しい詰所のイベントといえども、じっと家にいます。

    さてさて、郡山市の場合、いも煮会の場所は、かなり前は、猪苗代湖でやりました。と、言いますのは、環境問題もあり、許可をもらって、有料か、もしくは禁止になってるかです。やるとすれば、有料の市内のキャンプ場でやります。味は、ほぼ味噌。具材は豆腐か油揚げ。豚肉。いもは、じゃがいもだったり、里芋だったり。誰か酔っぱらった勢いでさつまいもいれた人がいて…。味は、私の分まで、なかったのでわかりません。こんにゃくは糸こんにゃくか普通のこんにゃく…なんか豚汁ですね。(笑)

  2. 耀子

    義光様☆おはようございます

    朝からテレビのニュースに釘付けとなり、あちこちの知り合いの居住地の心配をしています。米沢も洪水警報!心配ですね。昨日の東光蔵開きは、あの雨の中でも、盛況だった様子、新聞で知りました。義光様たちも雨の中お疲れ様でした。

    山手の二番札所は古の佇まいを遺す様子に線路?踏切と、これまた趣ある雰囲気を義光様のお写真を通して感じる事が出来て嬉しく思います。ありがとうございます(^.^)(-.-)(__)

    今日は久しぶりの詰所開放日!天候、交通機関など心配ではありますが、暫し楽しめる事を祈ってます。

    出羽、いつかお会い出来る日まで!お元気で…

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