上杉家筆頭家老【愛】の武将、直江山城守兼続じゃ。
久しいのう、皆々息災であられるか?
此度は2月4日に米沢市内にて行われた、【竹あかり】ワークショップ出陣の様子を御報告致して参るゆえ、暫し御付き合い頂ければ幸いじゃ。
まずこの催しの心髄を簡潔に申せば、「竹あかり」とは、竹を節切りにし明かり穴を穿ち、ロウソクを据えて火を灯す、震災復興を願う祈願の竹灯篭なのじゃ。
実に見事であろう…息をのむ美しさとは正にこの事よな。
わしは美しいものが好きじゃ…花も動物も人も造形物も、美しいものは其処に至るまでに洗練された代えがたい良さがある。真の美しさとは外見の善し悪しではなく、その中身にあると思うておる。この「竹あかり」が美しいのは、そこに込められた想いゆえのものなのであろうの。
さて、我ら出羽山形の戦国武将にとっても竹は非常に重要なものでもある。なぜなら、古くより竹はその生命力の強さから「再生と繁栄の象徴」とされ、上杉家、伊達家、そして最上家に於いても、それぞれ竹を象った家紋を用いておるからなのじゃ。
先ず、此度のワークショップに参加された皆々には、竹の意匠を掲げて激闘を繰り広げた、我ら先人達の思いを”演武”をもって御伝え致した!


両軍共に力の入った演武であった!

郷土を思う我らの心、少しでも伝わってくれれば幸いじゃ。

皆熱心に聞いてくれていたんじゃ。素直で可愛らしい子らであったのぅ
その後、講師の方々による説明を聞き、いざモノづくり本番じゃ!

安全に留意しつつ、わちゃわちゃ~っとしておる(笑)これぞ、モノづくりの醍醐味なのかもしれぬ!
さてじゃ、そろそろ皆の様子でも見てみると致そう。まずは…
慶次殿じゃな!懸命に助太刀しておるのぅ。子らも良く懐き、さながら優しいお兄さんの様であった

最上殿はというと…
ほ…微笑まし過ぎる(笑)故に多くは語るまい。
楯岡殿は何をしておるんじゃろう……

「見事な細工ですなぁ、十両でわしに譲ってくれんか!?」と、申しているようにも見えなくもない何とも不思議な絵柄じゃが、この者の周りはいつも笑顔で溢れておった。流石は…という所じゃな!
皆頑張っておった!…では某も一彫り。

黙々と彫ってしもうた…そして

作った作品は実際に灯りをともして仕上がり具合を確認いたせるようになっておるそうな!有難い気遣いじゃのぅ。
あっという間の時間であったが、最後に思いを共にした仲間たちと祈念の一枚じゃ!

本当の復興は笑顔と共にあるべきなのじゃ。山形の民は多くの震災を支援して参った。此度、皆の祈りがもたらす笑顔を以って、一日も早い震災復興と幻想的で美しいこの「竹あかり」を涙無く楽しめる世になって頂きたいと、我らやまがた愛の武将隊一同も願っておりまする。

※この夢プロジェクト『竹あかり×ゆき×祈り』で作成された灯篭は、2月11日に西条天満公園に設置し、3月11日に『竹あかりキャンドルナイト ~東日本大震災復興祈念~』としてご覧頂けます。上杉雪灯篭まつりと併せて、ぜひ会場まで足をお運びください。